なぜアメリカンパイ!?
PITの屋号を考えてくださった、私の音楽と食の師匠であるタイロン橋本さんから、この雑誌を紹介していただいたのがきっかけでした。
ポートランドの小商い(spectator)
この中の Lauretta jean's PIE BAKERY (ロレッタ・ジーンスズ・パイ・ベーカリー)のページをタイロンさんから聞いた瞬間、あ、これ作りたい。と思いました。
当時アメリカ南部料理の店で働いていたこともあり、タイロンさんからアメリカの食事情や歴史を教えていただくことが増えていました。ジャンキーなアメリカの食事のイメージが、だんだん変わっていった時期でした。
調べると、アップルやブルーベリー以外にも世界にはいろんな種類のパイがありました。日本人にはあまり馴染みがないですが映画や絵本の中で出てくるパイは、ごく身近にある懐かしいソールフードのような食べ物のようです。
そのアメリカンパイが、実は戦後ここ狭山にはすでにあった!という面白いエピソードに出会ったのがPITをOPENする少し前のこと。
入間ガスさんでのイベントに出店させていただいた時でした。
綺麗な白髪の女性が展示していたパイめがけてよっていらっしゃいました。
女性「ねえねえ!このパイはすごく簡単なレシピのパイよね!このパイは日本に売っているパイと違う、すごく簡単なパイよね!?」
私「そうです!このパイはすごく簡単な方のパイです!!」
....お話によると、戦後、狭山のアメリカ村(鵜の木あたりはアメリカ村と呼ばれていたそうです。)にお仕事で家庭のお手伝いをしていたそうで、その時マダムがよく作っていたのがこのパイだったそう。レシピを教えてもらったそうで、こちらの女性はお家で今でも作っているとお話してくださいました。
他にも、5、60代の地元の方のお話だとアメリカのお友達が遊びにくる時の手土産がアメリカンパイだったそうです。
そんな話は全く知らず、たまたまアメリカ南部料理の店にいて、たまたま雑誌に出会って、たまたま鵜の木でお店を開くことになったのに、ここには以前にパイを食べていた時代があったなんて...
もしかすると、PITのお家に住んでいたアメリカの方もパイを作っていたかもしれません。
ん〜ハウスが話せたら当時のこと聞いてみたい!!と、当時から残る壁や屋根を見ながらその時代に思いを馳せるPITです。
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